雌阿寒岳〜阿寒富士縦走
(2008/07/09 15枚追加)
雌阿寒岳は、実に変化に富んだ山だ。
温泉地特有の硫化水素の香りが漂う、
野中温泉から登山開始。
1合目から2合目付近に広がる、
アカエゾマツの純林で森林浴を楽しみつつ、
だんだん高度を上げていくと、3合目付近から、
アカエゾマツやトドマツと入れ替わるように、
ハイマツが目立ってくる。
樹林帯の中の登山道沿いでは、
ゴゼンタチバナ、ジンヨウイチヤクソウ、
イソツツジ、ハクサンシャクナゲなど、
森林限界を越えてハイマツ帯へ入ると、
コケモモ、マルバシモツケ、
メアカンフスマ、メアカンキンバイなど、
可憐な高山植物もたくさん咲いている。
6合目を過ぎたあたりから、
大小の石や岩が重なり合う瓦礫帯になり、
点在するメアカンキンバイやメアカンフスマの群落以外は、
生物の息吹が感じられない無機質な世界になる。
9合目を過ぎ、大きな噴火口の西の縁に沿って進むと、
すぐに標高1499メートルの雌阿寒岳頂上だ。
頂上の西側には大きな噴火口がぱっくりと口を開け、
手を伸ばせば届きそうなくらい、阿寒富士が近くに見える。
東側を見渡すと、
むくむくと吹き上がる噴煙の向こうに、
雌阿寒岳の不毛の山肌とは対照的な緑の原生林が広がり、
ひときわ大きく見える雄阿寒岳の山すそに、
4つの島を浮かべる青い阿寒湖がたたずんでいる。
月世界のような瓦礫の道を、
雌阿寒岳と阿寒富士の鞍部へ下ると、お花畑。
コマクサ、コケモモ、ヒメイワタデ、
メアカンキンバイ、メアカンフスマなどが見られる。
一等三角点がある標高1476メートルの阿寒富士へは、
一歩進んで半歩下がるような、ガレ地の急斜面を登る。
頂上からは、南国の海を思わせる翡翠色のオンネトーや、
噴煙を吹き上げる雌阿寒岳の眺めが堪能できる。
下りは、オンネトーのキャンプ場へ。
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