キノコの季節
2004年 9月 1日 水曜日


独善的に言い切ってしまうならば、
ここ阿寒湖では、8月15日から秋になりました。
(だって、朝、起きたとき、秋の香りがしたんだもの)
この日を境に、ほぼ、最低気温は10度以下になり、
最高気温が30度を超すことも無くなりました。

それにしても、今年の夏は、暑かったですねえ。
北海道は、昨年、一昨年と、冷夏が続いていたので、
気温が30度を超え、肌がじりじり焼けるような暑さは、
本当に、久しぶりのような気がします。


暑い、と言えば、8月1日に、
仲間4人と車にカヌーを積んで、
釧路川源流部に出かけました。
屈斜路湖からの流れ出しを少し過ぎたあたりで、
みんなカヌーを捨てて次々に川に飛び込み、
泳ぎつつカヌーを引っ張る、という、
まさに「川下り」をしてきました。
知り合いのガイドが客を乗せてカヌーで下っていたのですが、
われわれを一目見るなり、その客に向かって、

「彼らは、日ごろは、まじめなガイドなんですが、
 あまりの暑さにやられちゃったんでしょうねえ。
 目を合わせるとからまれますから気をつけてください」
 
だってさ。
でも、客は、すごく羨ましそうにしていたぞ!

しかし、釧路川の上流部は、
水はきれいだし、魚は群れているし、
本当に、気持ち良かったなあ。
いつもの年なら、水温が低くて泳げないので、
暑い夏ならではの「特典」を堪能しました。


さて、キノコ、の話です。
今年は、タモギタケが大豊作で、
阿寒湖周辺のどのポイントに出かけても、
どっさり採れました。
期間も、7月初旬から、8月下旬までと、
大ロングランでした。

先日、ちょっと、失敗をしまして、
食用のヤマイグチと間違えて、
ニガイグチ(モドキ?)を食べてしまいました。
タモギタケとともにみそ汁の具にしたのですが、
その苦いこと苦いこと。
特筆すべきは「茎」の部分で、
みそ汁の水分を十分に吸っているものですから、
齧ると、じゅっ、と汁がにじみ出て、
しばらくしてから、口全体に苦味が……。
いやあ、すさまじいの、なんの。
それ以降、ヤマイグチを食べるときには、
その特徴である、真っ白な茎にある小さな黒い点々を、
確実にチェックするようになりました。
あ〜、苦かった。

あと、先日、大量にゲットしたハナビラタケが、
すっげえ高値で売られていることを知りました。
β-なんたらかんたら、という成分(!)が、
あのアガリクスの3〜4倍も含まれているとかで、
末期癌も治すほどの抗がん作用があるのだとか。
ハナビラタケは、パスタやみそ汁に入れても、
キノコそのものに味があるわけではないので、
しゃきしゃきっとした歯ごたえを楽しんでいたのですが、
これからは、薬、として認識することにします。

8月下旬から、ラクヨウが出始めたので、
ここ数日は、毎日のように採りに出かけて、
みそ汁に、パスタに、しょうゆ漬けと、
色々な料理で楽しんでいます。

そうそう、食べられはしないのだけど、
同じ落葉松の林に生えていた、
小指くらいの大きさの真っ赤なキノコ、
「キツネノロウソク」が今年のヒット作(?)です。
名前もけっこう面白いですよね。
きれいな赤い本体のてっぺんに、グレバ、と呼ばれる、
深緑色してぬるぬるした奴が付いているのですが、
それが、すっげえ、臭い。
く〜。

マツタケは、9月上旬には、リベンジを決行し、
さらに、9月下旬頃に、マイタケ大作戦を計画してます。
まだまだこれからしばらくは、キノコで楽しむぞ。

rakuyou

ラクヨウ(ハナイグチ)






近況愚"写"録

春の東北
2004年 5月 12日 水曜日


すべて、Nikon D70で撮影しました。

suiteki

雨粒

いかにもありがちな写真なのですが、
まあ、新緑と雨粒ってのは相性がいいので、
ついついシャッターを切ってしまうのであります。

2004年4月28日 秋田県田沢湖町にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F6.3
シャッタースピード 1/80
ISO 400
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



suiteki

水滴

蜷川実花さん風、とでもいいますか、
(一緒にするな、と、怒られるな)
光と色を意識してみました。
撮影場所は、上の写真と同じく、抱返り渓谷。
デジタルカメラは、雨に弱そうなので、
いつもとは違い、傘を差しての撮影。
これはこれで、ちょっと面倒くさい。

2004年4月28日 秋田県角館町にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F6.3
シャッタースピード 1/30
ISO 200
露出補正 プラス0.3
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



iwauchiwa

イワウチワ

沢内村には、カタクリの大群落があり、
ここ湯田町の、女神山登山口には、
イワウチワの群落が見られます。
ただ、日本海側のブナの森に咲くのは、
トクワカソウと、別種に分類されることもあるみたい。
(だとすれば、この写真は、トクワカソウだ)
名前の由来にもなっている厚く光沢のある葉っぱは、
弱い光でつくりだしたエネルギーを
蓄えておく役割があるのだとか。

2004年4月29日 岩手県湯田町にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F8
シャッタースピード 1/200
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス 太陽光
PLフィルター使用



inuwashi

イヌワシ

天然記念物にして、絶滅危惧種。
深い森の中で、子育てをしている姿を見るのは、
感動的ですらあります。
なぜ「イヌ」ワシなのか調べてみたら、
どうも、「イヌ」というのは、
「大きい」という意味で使われているみたい。
ガンバレ!イヌワシ。

2004年4月30日 秋田県にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 100〜300mm F4、1.5倍テレコンバーター
実画像 RAW
シャッタースピード優先オート 1/250
絞り F6.3
ISO 400
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



asagiri

朝霧

雲の切れ間から朝日が差し込み、
ブナやカンバの森を照らし出す。
早起きした者のみが出合える光景ですな。

2004年5月1日 青森県青森市にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F10
シャッタースピード 1/400
ISO 400
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



iwakisan

岩木山

車で走っていたら、目の前に岩木山が現れ、
さらに、岩木川沿いに、桜を発見。
いかにも春、という光景ですな。
角館の桜は終わりかけだったけど、
白神山地の麓のこの辺りは、丁度見ごろ。
春の東北を旅する魅力のひとつは、
その気になればいつでも花見ができることさ。

2004年5月1日 青森県西目屋村にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F10
シャッタースピード 1/125
ISO 400
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート
PLフィルター使用



buna

ブナ

北海道の東部にはブナがないので、
余計に、ブナの森には愛着を感じるのであります。
何もしないで、座り込むもよし、
やたらに歩き回るもよし。
春の陽射しを浴びた新緑の森で過ごすと、
ついつい時間を忘れてしまう。
で、ブナの「美人」を見つけ出しては、
「激写」(古いなあこの言い方)するのさ。

2004年5月1日 青森県岩崎村にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F11
シャッタースピード 1/40
ISO 400
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート
PLフィルター使用



kodakaranoike

子宝の池

早朝の十二湖の森を歩いていたら、
この池にたどり着いた。
朝の澄んだ空気に、鏡のような水面。
ウグイスやシジュウカラが鳴き、リスが走り回る。
やっぱり、早起きは、必要だね。

2004年5月2日 青森県岩崎村にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F11
シャッタースピード 1/6
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス 太陽光



inuwashinohina

イヌワシのヒナ

借り物の400mmレンズに、
1.5倍のテレコンバーターをつけて撮影。
レンズが思いっきり重くて、ブレが怖いけど、
超望遠レンズは、ものすごく魅力的です。
ちなみに、イヌワシのヒナは、
成長するにつれ、激しい生存競争を繰り広げ、
強いヒナが、一方を殺してしまい、
巣立つことができるのは、1羽だけなのだとか。
実に、実に、厳しい世界なのです。

2004年5月3日 秋田県にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ MF 400mm F3.5、1.5倍テレコンバーター
実画像 JPEGーFINE、サイズL
マニュアル露出
絞り F5.6   シャッタースピード 1/100
ISO 800
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



saiun

彩雲

雨男ってのは、本当にいるもので、
プロカメラマンのしもべくんが、
盛岡入りをしたとたん、雨になった。
(もちろん、帰ったら、晴れた)
で、雨のすき間を縫って、八幡平に出かけました。
雪は硬く締まり、普通の靴でも問題なし。
春ならではのスノートレッキングを堪能しました。

2004年5月5日 岩手県安代町にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F13
シャッタースピード 1/100
露出補正マイナス0.7
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート
PLフィルター使用



tyoukaisan

鳥海山

今年のゴールデンウイークの締めくくりは、
初めて訪れる鳥海山。
晴れてはいたのだけど、風が思いっきり強く、
おまけに尾根のところどころで腿まで雪に埋まったりして、
登り5時間、下り3時間、往復16キロの行程は、
けっこう辛かったなあ。
(頂上の気温は、2度だった)
しかし、独立峰だけあって、眺めは抜群。
海を見ながら下るのは、最高でした。
(スキーなら30分で下れる)

2004年5月7日 山形県遊佐町にて

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF 28〜105mm F3.5〜4.5
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F8
シャッタースピード 1/500
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート
PLフィルター使用






近況愚"写"録

ある、晴れた、春の日に 2
2004年 4月 16日 金曜日


Nikon D70の、試し撮り。
デジタルカメラは、あなどれないぞ。

himenoryuukinka

ヒメノリュウキンカ

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF MICRO NIKKOR 105mm F2.8D
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F8
露出補正 マイナス0.7
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



sumire

スミレ

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF MICRO NIKKOR 105mm F2.8D
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F8
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



500

500円硬貨

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF MICRO NIKKOR 105mm F2.8D
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F57
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



asama

浅間山

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF ZOOM NIKKOR 70〜300mm F4〜5.6D
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F11
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



sakura



(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF ZOOM NIKKOR 28〜105mm F3.5〜4.5D
実画像 JPEGーFINE、サイズM
絞り優先オート F8
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



monkey

ニホンザル

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF ZOOM NIKKOR 28〜105mm F3.5〜4.5D
実画像 JPEGーFINE、サイズL
絞り優先オート F5.6
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート



bee

ミツバチ

(撮影データ)
カメラ Nikon D70
レンズ AF ZOOM NIKKOR 28〜105mm F3.5〜4.5D
実画像 JPEGーFINE、サイズM
マニュアル露出
絞り F8
シャッタースピード 1/500
露出補正 プラス0.3
内蔵スピードライト使用
ISO 200
仕上がり設定 風景きれい
カラーモード IIIa
ホワイトバランス オート






近況愚"写"録

ある、晴れた、春の日に
2004年 4月 6日 火曜日


Nikon D70の、試し撮り。
まあ、群馬の片田舎の桜でもお楽しみください。

asama



sakura



namiki



myougi



shigai






風景写真はデジタルカメラでOK?
2004年 3月 10日 水曜日


昨年の夏から、借り物ではあるけど、
一眼レフタイプのデジタルカメラを使いはじめた。
技術の進歩はめざましく、
今回依頼された仕事内容でいえば、
フィルムを使う銀塩カメラと比べても、
欠点らしい欠点は、ほとんど見当たらない。

ここ半年くらい、常に、
デジタルカメラと銀塩カメラ、両方をぶらさげて、
道東各地をぶらぶらしたのであるが、
「なんちゃってカメラマン」的には、
デジタルカメラに助けられた場面が多かった。

夏のある日、とある渓流を歩いていたとする。
宝石を液体化したような、青みがかった清らかな水。
禅的小宇宙を彷彿させるような、絶妙配置の石や岩。
広葉樹と針葉樹が織りなす、緑の回廊。
青い空、白い雲、澄んだ空気。
防水仕様にしたウエストバックから、
デジタルカメラを取り出す。

バックパックには、三脚をくくりつけているけど、
それを使うのも、もどかしい。
「手持ち」で撮るために、
シャッタースピードをかせぐべく、
ISO感度を、100から400に設定し直す。

試しに、絞り優先オートで1枚撮り、
液晶画面で色合いを確認する。
樹の回廊が黒っぽく、アンダーになっているので、
露出をマイナス補正する。
また、1枚。
今度の色みは、ピッタリ。
念のため、ホワイトバランスも変えて1枚。
オートのままでオーケー、だ。
構図を変えながら、シャッターを切る。

多少のアンダー、オーバーは、
家に戻ったとき、マックに取り込んで、
Photoshopで補正してやればいいし、
作品の完成度をより高めるための、
青みや赤みのコントロールや、
「ゴミ」の消去も自由自在である。

CFカードは256MBなので、
最高画質よりひとつ落ちるくらいのJPEGで記録するなら、
1枚のカードに、軽く100枚以上の写真が入る。
WEBで使用したり、A4サイズ以下で出力するなら、
630万画素の最高画質で記録する必要はない。
したがって、2泊3日くらいの撮影行であれば、
「ニゴロ」のカードを3枚も持てば、容量的には十分である。
もし、足りなくなったのであれば、途中で、
試し取りの写真を消去すればいいのだ。

デジタルカメラ登場初期に問題視された、
バッテリー問題も、最近のモデルであれば、
まったく不安がない。
念のため、予備バッテリーを、
2個も持てば、これで、十分、おつりが来る。

最後にひと言。
デジタルカメラ、万歳!



風景写真はデジタルカメラでOK?



昨年の夏から、借り物ではあるけど、
一眼レフタイプのデジタルカメラを使いはじめた。
技術の進歩はめざましく、
今回依頼された仕事内容でいえば、
フィルムを使う銀塩カメラと比べても、
欠点らしい欠点は、ほとんど見当たらない。

  実は、困ったことがある。
  デジタルカメラは、ラチチュードが狭いのだ。
  明るい空と暗い森を1枚の写真に収める場合、
  どちらかを犠牲にしなけらばならないこともある。
  空が飛び気味でよし、とするか。
  森が暗く落ちても、よし、とするか。
  ビミョーな問題である。


ここ半年くらい、常に、
デジタルカメラと銀塩カメラ、両方をぶらさげて、
道東各地をぶらぶらしたのであるが、
「なんちゃってカメラマン」的には、
デジタルカメラに助けられた場面が多かった。

  単に経験が不足しているだけ。
  本当のプロカメラマンなら、そんなことあり得ない。


夏のある日、とある渓流を歩いていたとする。
宝石を液体化したような、青みがかった清らかな水。
禅的小宇宙を彷彿させるような、絶妙配置の石や岩。
広葉樹と針葉樹が織りなす、緑の回廊。
青い空、白い雲、澄んだ空気。
防水仕様にしたウエストバックから、
デジタルカメラを取り出す。

  フラッグシップクラスの高級デジカメは、
  まだまだ、ものすごく高価。
  中級クラス以下のデジカメを使用する場合は、
  まだ、防水、防塵、ボディー強度には大きな不安が残るし、
  ファインダー視野率が100%じゃないのも困る。


バックパックには、三脚をくくりつけているけど、
それを使うのも、もどかしい。
「手持ち」で撮るために、
シャッタースピードをかせぐべく、
ISO感度を、100から400に設定し直す。

  風景写真で、三脚を使わないことはあり得ないでしょ。
  足場の悪い渓流の撮影であれば、
  さらに、レリーズも欲しいところだよね。
  いくらシャッタースピードを稼いでも、
  被写界深度には限界があるからねえ。
  しかも、撮影時に、液晶画面で確認したときには、
  ピントが合っているように思えても、
  パソコンに取り込んで、拡大してみたら、
  微妙にブレていた、ということもしばしば。
  やっぱり、三脚なしの「手抜き」は、ダメだよ。


試しに、絞り優先オートで1枚撮り、
液晶画面で色合いを確認する。
樹の回廊が黒っぽく、アンダーになっているので、
露出をマイナス補正する。
また、1枚。
今度の色みは、ピッタリ。
念のため、ホワイトバランスも変えて1枚。
オートのままでオーケー、だ。
構図を変えながら、シャッターを切る。

  もしかしたら、精神論的になってしまうけど、
  ぼくの場合、デジタルカメラで撮影すると、
  銀塩カメラに比べて、一枚の写真に、
  「魂」とか「気」とかを注入していない気がするのね。
  とにかく、たくさんの枚数を撮って、
  あとでセレクトすればいい、みたいな。
  シャッターチャンスを狙うのに、
  能動的ではない気がして仕方ないんだよねえ。


多少のアンダー、オーバーは、
家に戻ったとき、マックに取り込んで、
Photoshopで補正してやればいいし、
作品の完成度をより高めるための、
青みや赤みのコントロールや、
「ゴミ」の消去も自由自在である。

  確かに、銀塩カメラでも、
  露出を変えたり、フィルターをつけたり、
  発色の派手なフィルムを使ったりと、
  自分のイメージに近づける努力をするのだから、
  あるがままの風景を撮っていることは少ないと思う。
  しかし、しかし、パソコンでの「デジタル加工」となると、
  良いか悪いかは別にして、加工後の写真は、別モノだと思う。
  撮影者と加工者が違う場合には、
  著作権的にもビミョーな問題をはらんでいるし、
  「写真」として考えた場合、
  どこまで「加工」が許されるのか、という線引きも難しい。

  でもまあ、考えてみると、デジタル写真は、
  撮影後の「加工」まで含めての
  「作品」なのかもしれないし、
  それは、もしかしたら、銀塩写真とは、
  まったく別の分野で発展する可能性がある。
  風景を素材にしたアート、と、いったような。
  (自分が、そっちに進むかどうかは???)


CFカードは256MBなので、
最高画質よりひとつ落ちるくらいのJPEGで記録するなら、
1枚のカードに、軽く100枚以上の写真が入る。
WEBで使用したり、A4サイズ以下で出力するなら、
何も、630万画素の最高画質や、
RAW形式で記録する必要はないんじゃないかな?。
したがって、2泊3日くらいの撮影行であれば、
「ニゴロ」のカードを3枚も持てば、容量的には十分である。
もし、足りなくなったのであれば、途中で、
試し取りの写真を消去すればいいのだ。

  これは、素直に大きなメリットだと思う。

  フィルム何十本も持つ代わりに、
  胸ポケットに入るくらいの小さなカードを、
  2、3枚も持てばいいのだから。
  荷物の軽量化は、とにかく、ありがたいし、
  フィルム代、印刷代など、
  ランニングコストがかからないのは、
  ビンボー人にとっては、ものすごく助かる。


デジタルカメラ登場初期に問題視された、
バッテリー問題も、最近のモデルであれば、
まったく不安がない。
念のため、予備バッテリーを、
2個も持てば、これで、十分、おつりが来る。

  これも、大きなメリットだねえ。

  風景写真を、デジタルで撮るか?銀塩で撮るか?
  これは、今後、自分のスタイルを考えるうえで、
  大きな問題になってくると思う。

  確かに、現時点では、
  夜景や星空の写真とか、あるいは、
  ものすごく大きく引き伸ばして使う場合には、
  機能的限界があるから、デジタルカメラは使えない。
  と、言うよりも、デジタルカメラのデメリットは、
  まもなく技術的に解決されるであろう、
  そんな、機能的な問題しか思いつかないんだよね。
  それらの諸問題が、クリアーされたとき、
  銀塩カメラは、CDに駆逐されたレコードのように、
  世の中から消えてしまう運命なのだろうか?


最後にひと言。
デジタルカメラ、万歳?





巨木巡り
2004年 3月 3日 水曜日


気圧配置は、お決まりの、西高東低。
低気圧の通過とともに、大陸から寒波が入り込み、
最低気温は、マイナス20度以下に。
しかし、翌日は、強い南風が吹き荒れ、
最低気温が、なんと、プラスに転じているからビックリ。
寒い日と暖かい日が、徐々にその比率を逆転させて、
阿寒湖も、確実に、春に向かっているのだ。

去る冬を、惜しみつつ、最大限に楽しもうと、
ほぼ毎日のように、スノーシューで、
阿寒湖周辺の森を歩いている今日この頃。
この日は、仲間3人と、出かけた。

45分ほど山を登ると、ダケカンバの巨木に到着。
幹の周囲は、3m90cmもあり、
ただ、ただ、圧倒されるのみ。
おまけに、枝には、癌に効く幻の秘薬と言われ、
世間でブームになりつつある、
カバノアナタケが、たくさんついているぞ!
(北海道産の上物の価格は、100gで5000円以上)

dakekanba

左から、
阿寒湖畔のアイヌ料理店「ポロンノ」を営む、郷くん、
ツアーコーディネイターの、宮ちゃん、
カヌーガイドの、橋口氏


さらに、山を登っていくと、
今度は、イチイの巨木が出現。

幹周りは、2m70cmもあり、
樹の根元は、雪の重みで枝が垂れ、
コールマンのオートキャンプ用テントよりも広い。
感動のあまり、抱きついて、キスをする、
郷くんの気持ちも分かる、分かる。
どう?立派でしょ?

ichii


さらに登って、ピークに到達したところで、
自由行動にしたのだけど、
橋口氏&宮ちゃんコンビが、
なんと、幹の周囲6mはあろうかという、
とてつもないダケカンバを発見したのだとか。
う〜、一緒に行動すれば良かったあ!




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