近況愚写録 

見慣れたような、初めてのような。
( 2013年8月7日 )


dokubenitake

ドクベニタケ
(D800/AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR)


今年、2013年の6月に、
マサチューセッツ工科大学の卒業式でスピーチをした、
ドロップボックス社CEOのドリュー・ヒューストンの言葉。

彼が知ってる成功者たちのほとんどは、
ただ単に大好きなことを仕事にしてるだけではなく、
気になって仕方がない大切な問題を解決することに没頭している。
まるでテニスボールを追いかける犬のように。
ただ、自分の「テニスボール」を見つけるには、
けっこう時間がかかるかも……。

ふむふむ、的を射た言葉ですな。

ぼくの「テニスボール」は、きのこ写真?
あるいは、もしかしたら、まだ未知のもの?
まあ、いずれにしても、1日1日を大切にしたいなあ……。

当面の目標は、この先の12年を、
小学生から高校生までの12年間と、
同じくらいの密度で生きていくこと。
ちょっと大変そうだけど、まあ、そういうことで。

・・・・・・

5時半出発。
晴れ。気温19度。

今朝は、阿寒川沿いの森へ。

1週間に最低2回は訪れている、大好きな場所。
頻繁に訪れているのに、常に、新しい発見がある。
同じ1日があるはずないから、当たり前のことだけど。
命は、常に動いている。

朝の赤味を帯びている木漏れ日。
湿ったような土の香り。
川のせせらぎ。
風のざわめき。

良い森には、良い時間があるのさ。

三脚を立てづらい場所に、
シロオオハラタケの幼菌を発見。
川をバックにした写真を撮っていると、
おあつらえ向きの場所に、ドクベニタケが……。

で、ドクベニタケを撮るべく移動すると、
今度はオオダイアシベニイグチが目に入る……。
100m進むのに2時間かかる、きのこ豊作パターン。
森と、川と、きのこの組み合わせは無敵。

他には、
最近、どこへ行ってもたくさん生えているクサハツ、
同じ場所で出たり溶けたりを繰り返しているニガクリタケ、
ウスタケ、フジウスタケのコップ型コンビ、
ニカワホウキタケ、冬虫夏草のサビイロクビオレタケ、
そして今季初お目見えのチャホウキタケモドキなどなど。

いくつかは写真を撮り、いくつかは眺めるのみ。

粘菌は、雨で溶けたムラサキホコリ系が多数。
出始めたばかりのツノホコリ系多数。
真っ赤なクダホコリいくつか。

充実の3時間半。
気温がぐんぐん上がり、久しぶりの大汗。
9時撤収。


ちなみに、先日来観察しているミヤマタマゴタケは、
1号が、洗っていない柴犬臭!を放ち、どうやらご臨終。
代わりの2号が「卵」状態から見事に成長。

でも、D300のインターバルタイマー撮影機能故障につき、
2分ごとの成長連続写真は撮れずじまい。
ま、思いつきだったので、仕方ないけど……。


tamagotake

植木鉢で成長したミヤマタマゴタケ2号。
まさに、きのこ盆栽。


shirooharatake

シロオオハラタケ



oodaiashibeniiguchi

オオダイアシベニイグチ



nenkin

タマツノホコリ



chahoukitakemodoki

チャホウキタケモドキ


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 近況愚写録 

雨後のきのこ。
( 2013年8月8日 )


tamogitake

タモギタケ
(D800/AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR)


【 撮影メモ 】

6時出発。
曇り。気温19度。

前日の夜、本格的な雷雨。
きのこ発生的期待度大。

阿寒湖西南部の森へ。

林道脇に車を停め、
背丈よりも大きいフキの間を進む。
定点観察している大きなニレの倒木に、
小さい小さいタモギタケが大発生。

うきうきしながら撮影していると、
雲が切れたらしく、朝日が射し込んでくる。
森は、たっぷり湿気をまとっているので、
赤味を帯びた太陽光線がくっきり。
ブラボー!

ところどころに、
大きくなりすぎたタマゴタケが。
今まであまり見かけなかった場所にもにょきにょき。
今年は、本当に、数が多い。

コケに覆われた切り株状のてっぺんに、
ぬめぬめして小さな、シロヌメリガサ。
こういう位置にあると、
腹ばいになってカメラを地面に押し付ける必要もなく、
三脚を使って無理なくしっかり撮れる。
おまけに、太陽の射しこみ具合もなかなか。
ナイス!

枯れ沢沿いの倒木には、
ボリボリこと、ナラタケがたくさん。
撮影後に採取するかどうか、一瞬悩んで、しないと決める。
しばらく歩くと、倒木に、またまた、ナラタケ。
どうやら、今年は、ナラタケも当たり年っぽい。

カノツノタケがたくさん出ている倒木に、
冬虫夏草のサビイロクビオレタケ発見。

気がつくと、レインウエアが汗でびっしょり。
太陽が出て、ぐんぐん気温が上がっていく。
まとわりついてくる虫が一気に増えたので、
再び白樺木酢液の虫除けとハッカを両腕に吹きかけ、
蚊取り線香に点火。

成長してよれよれになっているタモギタケ。
腐って溶け始めていると思いきや、
じっくり見てみると、なんと、ダマになっている。
まるで、ボリボリに寄生されたタマウラベニタケのように。

ふと見ると、同じ倒木の反対側に、
なんと、そのボリボリが生えている。
こ、これは、もしかしたら、
タモギタケにナラタケが寄生したということ?
こんなの初めて見た!

他に見かけたきのこは、
ホシアンズタケ、ニカワホウキタケ、
クロハツ、カワリハツ、ドクベニタケなど。

9時半撤収。
久々に、マダニの付着、ゼロ。


午後から、ガイド仕事で、オンネトーへ。
周囲の遊歩道ではクサハツが大爆発。
ドクベニタケ、ベニテングタケ、クサイロハツ、
ヤマイグチ、キイロイグチ、ウラグロニガイグチ、
キンチャヤマイグチなど、イグチ系も多数。
ウラベニイロガワリも点在。
超特大テングタケに、微小テングノメシガイもあり。
あと、やはり、タマゴタケとナラタケが大発生。
ミヤマタマゴタケも確認。

ガイド仕事の時に限って、
これまたたくさんのきのこが、
いいシチェーションで見つかるんだよなあ……。
ま、仕方ない。

大阪から来た3人組のゲストは、
きのこに興味津々で、最後はきのこ探しツアーの様相。
胞子活動、大成功(笑)!

夕方、阿寒湖に戻ると、雨が本降り。
なんか、しばらく、天気が崩れそう……。


shironumerigasa

シロヌメリガサ


nikawahoukitake

ニカワホウキタケ



naratake

ナラタケ



hoshianzutake

ホシアンズタケ



kinoko

名前がわからない、アミヒラタケのようなきのこ。



tamagotake

ちょっと疲れた、タマゴタケ。



tamogitake

これが、その、ナラタケに寄生されたっぽいタモギタケ。
なんか、ちょっと、グロい……。


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 近況愚写録 

静かな雨降る森。
( 2013年8月9日 )


kusahatsu/oniiguchi

オニイグチと、クサハツ。
(D800/AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR)


【 撮影メモ 】

7時出発。
小雨。気温18度。

18度で気温が高い、などと言うと、
内地の人に蹴っ飛ばされるかもしれないけど、
朝から湿気でムシムシ……。

雄阿寒岳東山麓の森へ。

蚊取り線香を持ってくるのを忘れた!
雨だからまあ大丈夫か、と思ったけど、
すんごい虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫虫……攻撃!
目に見えないくらい小さな小さなヌカカ系が、
星の数ほども顔のまわりをぷんぷん飛んでいる。
ひいいい。

でも、木々の葉っぱも、シダも、コケも、
瑞々しくて、元気いっぱいという感じ。

雨の森も、また、よし。
(虫さえいなければなあ……)

トドマツが主体の森。
林床には、クサハツがたくさん発生。
加えて、
オニイグチ、ミヤマタマゴタケ、ドクベニタケ。
珍しく、タマゴタケを見かけなかった。

林床がコケに覆われた場所で、
オニイグチとクサハツが並んで生えていたのだけど、
あんまり、絵になる二人ではないんだよなあ……(笑)。

葉っぱの密度が濃いので、
小雨はほとんど気にならない。
でも、知らず知らずのうちに、
PLフィルターに雨粒がついているので、
マメにチェックして、クロスで拭き拭き。

粘菌も木の中から這い出したはいいけど、
もろに雨にあたってしまって、息絶え絶え。
うまく胞子を飛ばせることを祈ります。

コケの間に、ベニカノアシタケが多数あるも、
撮りたいイメージと重なる個体がなく、
虫の攻撃にすごすごとしっぽを巻き、撮影せずに退散。

右手親指の付け根が虫にやられてぼこぼこ……(涙)。
痛痒いし、皮膚が硬化している……(涙)。

アタマからかぶる防虫ネットは必需の季節。
忘れないようにしないと!

突然、がさがさとササをかき分けながら走る動物の物音が!
首から熊撃退スプレーをぶら下げていても、びびるものは、びびる。
(おそらく、シカだと思われ)

あわてて撤収。
車に戻ったら9時半だった。

その場で着替えて、鶴居村経由で釧路へ。

明日から続く怒涛のお盆休み超多忙の日々を前に、
ちょっとした息抜き、というか、
8月最初で最後のお休みかも……。

本屋さんで、たっぷり本の香りを嗅ぐ前に(笑)、
新規開拓のラーメン屋さんで腹ごしらえ。
無化調が売りのお店へ、開店と同時に飛び込み、
しょうゆラーメンを注文。

う〜む……。

帯広の「懐」のような味を求めても無理だと思いつつ、
(マスターが入院中なので、しばらく食べられない!)
いろいろ物足りなさを感じるお味。
と、いうことで、写真はなし。

帰り道、公園で白い鳩が群れている、
と思いきや、その鳥の正体は、カモメ!
さすが、港町。

いつの間にか雨が本降りになり、国道は霧で真っ白。


miyamatamagotake

ミヤマタマゴタケ


ookudahokori

粘菌のオクダホコリ



mannensugi/kusahatsu

マンネンスギ(シダの仲間)と並んで生える、クサハツ。


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 近況愚写録 

副業?多忙中につき。
( 2013年8月11日 )


houkitake

ホウキタケ


世間がいわゆる「お盆休み」に突入したため、
ガイド(特にカヌー)仕事が多忙で、
この2日は撮影のために森へ行けず。

それでも、ガイド仕事の合間に、
「ちょっと資料用に」などと言って、
いいきのこがあると、持参のコンデジで撮影。

今日は、オンネトーをガイド中に、
ぴっちぴちのホウキタケを発見!
そう言えば、数年前に、
ほぼ日きのこチームの皆さんと
糸井重里さんが遊びに来た時

大きなホウキタケをゲットしたのでありました……。
(リンク先の下の方に動画もあります)

それにしても、タマゴタケの発生ぶりときたら。
しかも、みんな、大きい。
今年の気候がぴったりだったんだろうなあ……。

ちなみに、
阿寒湖もようやく夏らしくなり、
日中の気温が25度にもなりました……(笑)。
でも、夕方になると、一気に気温が下降。
半ズボンでは寒いくらい。

最近、めっきり釧路方面へ足を運ばなくなったのは、
北見においしいラーメン屋さんを見つけたから。
(阿寒湖から釧路まで片道80km、北見まで70km)
北見には、コーチャンフォー(書店)とイオンもあるので、
本も、買い物も、こっちでオーケーなのだ。

本当は、ヒマさえあれば、
片道120kmある帯広まで行きたいのだけど、
行きつけの「懐」というラーメン屋さんが、
マスター入院のために、現在、休業中なので、
泣く泣く断念しているわけです。
(1日も早いご快癒をお祈りしております!)

あんまりつながりはないけど、
どうにか時間をつくって、
今、札幌の北海道立近代美術館で開催中(8/25まで)の、
シャガール展を見に行きたい。
ステンドグラスが素晴らしく、
100円割引券をあげるからぜひ見るべし、
とのオススメもあるんだけど……(笑)。

それはそれとして、
最近お気に入りのラーメンは、
北見市の「はる吉」。

店主は、まだ若いのに、
札幌ラーメンの有名店「麺屋 彩未」から、
暖簾分けをゆるされたのだとか。

この1カ月に、もう3回行きました。


harukichi misoramen

北見市 はる吉 みそらーめん
おいしゅうございました。


harukichi nattoumisoramen

北見市 はる吉 なっとうみそらーめん
おいしゅうございました。



hatukichi osakanasyouyuramen

北見市 はる吉 お魚しょうゆらーめん
おいしゅうございました。


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 近況愚写録 

森は、タブーだらけなのだ。
( 2013年8月12日 )


naratake

ナラタケ
(D800/AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR)


byoutake

ビョウタケ
何よりも、この落ち葉の造形の美しいこと!
(D300/AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED)




9時からのガイド仕事が急遽キャンセルに!
となれば、ゆっくり朝ごはんを食べている場合じゃない。
レインウエアを着こみ、長靴をはいて、カメラバックを背負う。

7時半出発。曇り。気温17度。

阿寒川沿いの森へ。
一昨日夜〜昨日朝にかけての雨の影響か、
川へと下りる階段脇に大量の水が流れた跡が……。

緑がいきいきしている感じ。
ふうううう、と深く深呼吸。
いつもの橋から見るいつもの風景も、
雨ひとつでまったく違って見えるし、
人間ってのは厄介なもので、
心のあり方ひとつでも違って見えるし。
考えてみれば、
見える見えないに関わらずすべての命が動いているのだから、
毎日の風景が「同じ」はずなんかないよなあ……。

それはそうと、大好きな場所があって、
そこへいつでも簡単に訪れることができる幸せ。

支流の脇で、相変わらず、ウスタケが伸びている。
そろそろ、よれよれってなっているけど。

足下には、アシベニイグチ。
スッポンタケ系の「卵」も複数発見。

長い間倒木の上にあったシロキクラゲは、
雨に降られたせいもあってか、ぐにょぐにょ。

ツルアジサイが巻き付いている倒れかけの枯れ木の、
いちばん上の方にナラタケがいくつも発生。
黒っぽい菌糸が地中から木の中へと伸びているんだろうなあ。

ニカワホウキタケに、チャホウキタケモドキなど、
ホウキタケ系のきのこも元気いっぱい。

うっ、臭い!臭う、臭う。
案の定、川沿いの遊歩道近くの倒木に、キイロスッポンタケ。
釣り人に蹴っ飛ばされたのか、2本とも胴体の半分から折れている。

先日は、カラカラで枯れるところかと思っていたアマタケが、
雨降りで復活したのかずっと大きくなっている。

足下に、ツチグリ発見!
おそらく、今年のものではないはず。
カラカラに乾いて「星」の中心にある袋はすかすか。

ピチピチのきのこ。
カラカラのきのこ。
生まれたばかりのきのこ。
消えつつあるきのこ。

きのこを見ていて、ふと思った。
森は、都会=人間社会のタブーで満ちている!
それは、人の目から隠そう隠そうとしている、セックスと死。

冬虫夏草、落ち葉に、倒木。
これって、みんな、生物の死骸……。
エゾジカの骨もたくさん落ちているし。
実は、森の中って、死体だらけじゃん!
また、
きのこ(子実体)や、花は、生殖器官そのものだし、
鳥や昆虫だって多くが交尾相手を求めて行動しているはず。
う〜む、そう考えると、実に生々しいぞ……。

良い子は、森へなんか行っちゃ行けません!

ははは。

そんなこんなで、10時半撤収。
昼から、カヌーガイド。


akangawa shiryuu

いつ訪れても、ほっとする眺め。奥が阿寒川。


usutake

ウスタケ


shirokikurage

シロキクラゲ


nikawahoukitake

ニカワホウキタケ


tsuchiguri

ツチグリ


seminonukegara

セミの抜け殻


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 近況愚写録 

オンネトー周辺の森へ。
( 2013年8月14日 )


shirohouraitake

シロホウライタケ
(D300/AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED)



【撮影メモ】

5時半出発。
曇り。気温16度。

やはりこの時期は、
毎日森へ撮影に行くのは無理(涙)。
行けたとしても、撤収時間が決められちゃうから、
落ち着いて撮影できないんだよなあ…。

ぶつぶつ……。

それでも、時間があれば、森へ行くのだ。
阿寒湖から車で20分、オンネトー周辺の森へ。

キャンプ場内が、これまた、タマゴタケ天国。
いたるところで蹴っ飛ばされちゃってる!
キャンパーの皆さん、これがおいしいきのこだということを、
きっと知らないんだろうなあ……。

というか、
半可臭いキャンパーたちに告ぐ。

きのこを蹴るな!
そして、
きのこを踏むな!

獣道を進んだ先の斜面にある、
ちょっとご無沙汰していた倒木から、
透き通るような小さなきのこがぶわっ〜と生えていた。
おそらく、シロホウライタケ。

ちなみに、エクスナレッジから好評発売中の、
『世界の美しい透明な生き物』 に、
ぼくが撮影した別の個体の写真を掲載していただいてます、はい。

それはさておき、シロホウライタケは、
見れば見るほど、本当に素敵なきのこなのよ。
小さくて、透明で、可憐で、美しい。

顔の周りをぶんぶん飛び回る、
ハエや、ヤブカや、アブの野郎さえいなければ、
じっくり、ゆっくり、観察、撮影できたのに……。

それゆえ、レフ板を振り回して、
見事アブにヒットしたときの快感ときたら(笑)!
この倒木の周りだけで、2匹あの世送りにしてやったぜ。

そうそう、
D800の内蔵フラッシュを使って撮影すると、
少しだけグリーンが被り気味になって、
3分の2〜1段ほどアンダーになるんだよなあ。
まあ、RAWからJPEGに現像するとき、
Photoshop Lightroomで、補正すれば済む話だけど……。

同じ倒木には、これまた小さい、
ナメアシタケや、ヒナノヒガサもたくさん。
そして、周りの倒木を見渡すと、
シロホウライタケが出てるわ、出てるわ!
もっと、きちんと撮影せねば。

きのこ目センサーが、ピピピ、と反応。
視界の片隅にオレンジ色が……。
おそらく、と思って近づいてみると、案の定、
別の倒木に、鮮やかなオレンジ色のマスタケが。

そのマスタケの手前には、サクラタケの群落!
もう1日早く見つけていたら、もっと鮮やかな色だったのに。

斜面から下って、湖畔に近づくと、
ミヤマタマゴタケ、スッポンタケ系の卵がふたつ。
孵化?が楽しみ。

先日見つけたホウキタケ、
いい具合に成長していたら採取しようと思っていたけど、
どうやら、食不適のコガネホウキタケらしくなってきた。

形はホウキタケに近く、色はコガネホウキタケに近い(笑)。
食べられるのか、それとも、ダメなのか。
さて、正体は、どちらでしょう?

9時撤収。
今日の予定は、
午前と午後に、カヌーガイド1本ずつ。
明日は、最低、カヌー3本……。

世間のお盆休みが終わるまで、我慢、我慢。

ベストセラーになったスティーブ・ジョブズの伝記を、
『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリがコミカライズした、
『スティーブ・ジョブズ』の1巻
なんぞを読んで、気を紛らわせるとしますか。


tamagotake

タマゴタケ


shirohouraitake

シロホウライタケ


masutake

マスタケ


sakuratake

サクラタケ


kinoko

名称不明。
白茶色で平べったい物体もきのこ。


koganehoukitake

コガネホウキタケ?


torikabuto

阿寒の秋を代表する花、エゾトリカブト。



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 近況愚写録 

ブログ?ブログじゃない?
( 2013年8月15日 )


shibainu hanasan

柴犬はなさん(2013年4月撮影)



毎年阿寒湖へ来てくださる常連さんが、
「最近の新井さんのブログ、
K子さんのように頻繁に更新されていてびっくり!」
と言ってました、と聞く。
K子さん は、阿寒湖一の有名人!)

例えば、東京で写真展なんぞをすると、
「ほぼ日見てます」「いつもブログ見てます」
とおっしゃってくださる方も少なくありません。

小心者のぼくは、いつも、
「ブログじゃないもん、ウェブサイトだもん……」
と、聞こえるか聞こえないかの小さな声で、
もしくは、心の声で、つぶやいています。

ブログが嫌いとか、卑下しているとかではなく、
「浮雲倶楽部」は、誰が何と言おうが、
ブログではなく、ウェブサイトなのだ!

と、ずっと、そんな風に思っていたのですが、
実は、ふと、気づいたことがありまして。

『浮雲倶楽部』の中の「近況愚写録」は、
形だけ見れば、まんま、ブログじゃん!

浮雲倶楽部というウェブサイトの中で、
近況のログを記すコンテンツ。
つまり、ブログです。

そうか、みんなが言うブログって、
「近況愚写録」のことだったのか!

って、気づくのが遅い(笑)!

でも、基本的には、
ブログ見てます!と言われるより、
ウェブサイト見てます!と言われる方が、
10倍くらい嬉しいです(笑)。

ちなみに、
一般的な意味でのブログとウェブサイトは何が違うの?
と、聞かれると、実は、うまく答えられません。

ただ、ブログに比べて、ウェブサイトは、
開設するのも、更新するのも、面倒くさいです。
デザインや、管理や、維持など、
1から100のうちの、90くらいまで、
自分でやらなくちゃならないし。

でも、自由なんです。
制約や、しがらみ、ルール、倫理、一切なし。
そう、自由。

自由であり続けるためには、
不自由に耐えなくちゃならないんです!

わけのわからんことを……(笑)。
ま、いつものことですが。

他人が好むのはお構いなしだけど、
個人的に、生理的に、好きではないものって、
そこそこあったりしますな。

ぼくの場合は、
パソコンのOS、Windows。
納豆のタレ。
第2第3のビール。
などなど。

なぜあまり好きではないのか、という理由を、
きちんと説明できないんですけどねえ……。

それはそうと、
本日8月15日は、敗戦記念日です。
国のトップからして戦争をやる方へやる方へ、
舵をとっているようにしか思えない今日この頃ですが、
平和な世の中が続くことを祈りたいと思います。


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 近況愚写録 

自然を見るということ。
( 2013年8月16日 )


tuchikaburi

ツチカブリ
(D800/AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR)



人間は何から学ぶのかと言えば、
自然というか、まあ、宇宙からで、
大宇宙を観察し、少しずつ理解することで、
知識というものを蓄えてきたわけですな。
それはつまり、
138億年の歴史を学ぶことでもあるわけで。

ぼくが宇宙を「観察」したところで、
何をどう学べるのか疑問だけど、
自然の森へ行くといろいろ考えることがある、かな……。
(何をどう学べるかは疑問だけど……)
なんせ、目の前には、生々しい、
生と死とセックスが展開しているわけですから。

昔、代々木ゼミナールで受けた国語の授業で、
内容はほとんど忘れてしまったのだけど、
ええと、
山奥に住んでいるきこりのじいさんが、
特別な教育を受けたわけでもないだろうに、
素晴らしい知識や見聞を携えていて、
それに感銘を受けた、みたいな、
上から目線的文章が問題文に使われていて、
ずっと心のどこかに引っかかっていたのね。

で、最近、
きこりと言えば、自然を観察するのが仕事で、
なるほど、自然から学んでいるのだから、
素晴らしい見識があってしかりだと、
ようやくひとつの結論らしきものが出たわけで(笑)。

考えてみれば、人間以外の動物は、
エサを探すのも、結婚相手を探すのも、何もかも、
「自然を見る」ことに一生を費やすわけで、
自然の動物である人間にとっても、
「自然を見る」ことは重要にきまっているさ。

で、まあ、そんなこんなを言い訳にしながらも、
ヒマさえあったら、森へ出かけているにも関わらず、
見識らしきものがなかなか身につかない……(涙)。

自然から学ぶコツをぜひ教えてください、柴犬はなさん!


今朝訪れたのは、阿寒湖南西部に広がる森。
朝からムシムシしていて、レインウエアの下は汗びっしょり。
おなじみのきのこしか見つからなかったけど、
まあ、それはそれで、よし。


inusenbontake

最近、再び姿を見せはじめた、イヌセンボンタケ。


naratake

今年は、間違いなく、ボリボリ(ナラタケ)の当たり年。


numerisugitakemodoki

ヌメリツバタケの裏側は、
惚れ惚れするような美しさ。


murasakihokori

粘菌のムラサキホコリ。


kinoko

草についている白い物体は、一見、粘菌に見えるけど、
実は、これ、きのこの菌糸なのだ!


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 近況愚写録 

体内磁石誤差。
( 2013年8月17日 )


onneto

オンネトー


onneto

ちょっと、拡大。


onneto

もうちょっと、拡大。



むむむ、体内磁石?に、誤差が出ているぞ、
と思う日が、年に数回くらいあって、
そんな日に、勘だけを頼りに、
道無き森の奥へ奥へと進もうものなら、
確実に迷子になってしまう。

でも、誤差が出ている、とわかるのは、
往々にして実際に森へ入ってから。
事前にわかれば、森へは行かずに、
ラーメンデーにすればいいんだけど(笑)。

ぼくは、地図を読むのが得意だし、
方向感覚にもけっこう自信があるけど、
それでも、迷うときは、迷うのだ。

今朝出かけたのは、オンネトー周辺の森。

一般的な遊歩道から獣道へと進み、
さらに踏み跡がない森の奥へ向かう。

見慣れている倒木やら大木やらを目印にして、
さらに奥を目指していると、ふと、違和感……。
そう、本来、ここを真っ直ぐ進めば、とっくに、
コケや地衣類に覆われた大きな倒木があるはずなのに、
気づけば、下草がほとんどないアカエゾマツ地帯に入り込んでいる。

あ、ヤバイ、ヤバイ……。

こういう時、方向を修正するつもりで進む角度を変え、
更に先を目指すと、十中八九、迷子になる。
記憶をたどって、もと来た方向へと戻るに限る。
きのこを探しながら歩いているので、
地面のあちこちに記憶の断片が残っている。

見慣れた場所まで戻ってきたら、
一応、進んだ先の、誤差を確認してみる。
うわ、なんと、本来進みたかったルートから、
けっこうずれている!
危ない、危ない。

大まかな地形はアタマに入っているので、
最悪、迷ってしまった場合には、
時計についている方位磁針を頼りに北へ進めば、
おそらく林道へ出るだろうことはわかっているけど、
それでも、やはり、迷うのは怖い。

もし、今日、美人きのこがたくさんあったら、
写真を撮るのに夢中になってしまって、
自分の位置を把握できなくなっていただろうなあ……。

反省。


今日見かけたきのこ。

ツチカブリ多数。
ドクベニタケ系、多数。
キイロイグチ、大爆発。
アメリカウラベニイロガワリ。
ウスヒラタケ。
ニオイハリタケ。
ニカワホウキタケ。
ヒメコンイロイッポンシメジ。
カラスタケ、多数。
タマゴタケ。
オオイチョウタケ、多数。
ミヤマタマゴタケ。
マスタケ。
クサイロハツ。
ヒナノヒガサ。
などなど。


曇り。気温20度。
滞在時間6時〜9時。

吸血昆虫よりも、ハエがたくさんいて、
手や顔にたかりまくり、超うざかった!!
あと、いつものように、アブの野郎多数。


americaurabeniirogawari

オンネトー湖畔に佇む、アメリカウラベニイロガワリ。


kiiroiguchi

キイロイグチ。「膜」を触ると、手が真っ黄っ黄になる。


nioiharitake

森の香水、ニオイハリタケ。


himekoniroipponshimeji

立ち姿が実に美しい、ヒメコンイロイッポンシメジ。


karasutake

カラスタケ


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 近況愚写録 

雨降り、モノクロームの世界。
( 2013年8月18日 )


kiiroiguchi

キイロイグチ


nikawahoukitake

ニカワホウキタケ


hangonsou

ハンゴンソウ



朝から、本格的な雨降り。
でも、なんとなく、気温が高く、
ムシムシ、ムシムシ。

そんな「悪天候」にも関わらず、
本日予約分のカヌーはキャンセルなし。
みんな、レインウエアを着込んで、
嬉々としてカヌーを漕いでました。

アウトドアの遊びだもの、
天気が悪いくらいで止めちゃったらもったいない。
(もちろん、時と場合によるけど……)

天気が悪いせいなのかは???だけど、
カヌーで近づいても、携帯電話をかざしても、
ハンゴンソウにとまっていたミヤマカラスアゲハは逃げないし、
今年生まれたマガモたちはカヌーを突っつくばかりに近づいてくるし、
阿寒の自然を満喫するには、カヌーもオススメなのだ。
客だけではなく、ガイドも、満足、満足。
(しかし、ガイド中につきカメラはなし!)


モノクロームに溶けた風景の中で、
カヌーに乗るカップルが着た黄色いレインウエアが、
そこだけ空間が違うかのように、異質に光って見えた。

そう言えば、ハンゴンソウの花も黄色だし、
キイロイグチに、タモギタケに、ニカワホウキタケなど、
今けっこうたくさん見かけるきのこも、黄色、黄色。

アタマの中が、黄色いイメージに……(笑)。

ちなみに、高野文子の漫画、
『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』は、
田舎で暮らす女子高生の日常と、
彼女が読み進める『チボー家の人々』の世界が、
静謐なタッチで、虚実入り交じって描かれていて、
何回読み直しても、その都度新しい発見があります。
漫画史上、燦然と輝く大傑作のひとつかと!

超オススメ!!


miyamakarasutake

ミヤマカラスアゲハ
(カヌーの上から携帯電話で撮影)


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